歯周病で歯を抜く場合
あなたは重度の歯周病ですのでこの歯は抜かなくてはいけません。
歯周病の治療をしていましたが、歯茎の腫れがおさまらず歯を抜かなくてはいけないと言われた。
ということで
ご相談にお越し下さることが多いのです。
ある方は
歯周病治療をしていきましょう
ということで定期的に歯の掃除をしに歯科医院さんに通っておられました。
麻酔をして深い部分まで歯のお掃除をしていました。
深い部分まで歯のお掃除をしていくことで
歯がしみたり
歯茎が腫れることが多くなり
痛みも我慢できないほどにまでなってしまったそうです。
4度目の受診の際には先生から
「この歯は歯周病が進行してきているので
歯を抜かなくてはいけません」と診断を受けた、とのことでした。
歯周病が進行しないように歯周病治療ということで
歯の掃除に通っていたのに
歯を抜かなくてはいけないことになってしまった。
これはどうしてなんだろう?
そう、お考えになる方はきっと多いと思うのです。
なぜこのようなことが
起こるのだと思われますか?
それは多くの方が
なぜ歯周病になるのか?
歯周病とは一体何が原因なのか?
どうすれば治るのか?
そのことをキチンとご存じないからなのです。
ご存じないから
「私が歯みがきをキチンと毎日しなかったから
ばい菌がたまり歯周病になってしまったのだ」
もしくは
「もう年だから歯周病になってしまったのだ」
という程度の認識しかないのではないでしょうか?
歯周病になる原因は
細菌だけでは、ありません。
細菌だけが原因だ、と思い込んでいると
細菌を除去することが、
歯周病の最終目的となってしまいます。
歯周病が原因で歯を抜かなくてはいけないと
診断された場合には必ず
一体何が原因で歯周病になってしまったのか?
ということを突き止めておかなくてはいけません。
歯周病は骨が溶ける病気です。
歯を支えている骨が
溶けてしまうのです。
歯周病の原因には
①細菌性によるもの
②咬み合わせ異常による破壊的な力
があります。
もし、原因が②の咬み合わせ異常による破壊的な力により
歯にひびが入っていたり
歯が折れたり
歯に虫歯のように穴が空いていたり
歯茎がどんどん下がっていたり
虫歯にように黒くなってきていたり
したとするのであれば
どんなに歯周病治療ということで
歯の掃除を繰り返しても
症状は改善されることはありません。
歯周病菌だけが原因で歯周病になっている場合には
しっかりとお口の中の菌を減らすことで
これ以上悪くならないように維持することができる可能性もございますが
「歯周病で歯を失った」場合には
そもそも今回歯周病になられた根本原因を
まずは
きちんと突き止めることが大事です。
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