香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
吉本歯科医院ではピッタリと合う総入れ歯を作るために「治療用義歯」というものを入れ歯を作る前に作製し
患者さんに使って頂きます。
この装置は「ズレてしまった咬み合わせの位置、顎の場所、舌の位置、口周辺の筋肉」を正しい位置に戻すために
トレーニングして頂くためのもの、です。
通常、保険の総入れ歯治療の場合は
- 入れ歯をのせる歯肉の型を取ります。(15分程度)
- 装置の大きさが大きければ日を変えて入れ歯の高さ(バイト)をとります。
- 1~3週間後に再度来院し、仮の入れ歯の並び、排列状態をチェックします。
- さらに1~3週間後に再度来院し、出来上がってきた入れ歯を調整して完成。
といった流れで進みます。
そして、何度も「入れ歯が合わない」「噛めない」と歯科医院に通うわけですが、ほとんどの医院では、
その場で再調整をしてその場では「とりあえず合う」状態にし、また新しく入れ歯を作製しなおすということになります。
しかし、その場しのぎですのでまた「合わない」「噛めない」は永遠に繰り返されます。
問題点(1):入れ歯の作製は歯科技工所での大量生産
治療初回に歯肉の型を取り、型に石膏を流し込み歯型の模型を作ります。
ほとんどの歯科医院ではこのモケイを歯科技工所に送ります。
送られた歯科技工所には毎日、何百医院からの同じようなモケイが送られてきます。
そして納期に間に合わせるように流れ作業のように製作されます。
その歯型の模型の上、その患者さんのかみ合わせを記録したモノを作ります。
これを「咬合床」と言います。医院に送られ噛み合わせの高さを記録します。
またこの咬合床を歯科技工所に送ります。
ですので、咬合床が出来上がるまでに最低1週間から2週間は、かかってしまいます。
このように何度も何度もモケイが医院と歯科技工所の間を行き来するのです。
まず第一の問題として、一番最初に型をとった歯茎は、その2週間から3週間の間に形がすっかり変形してしまっているということも多いです。
問題点(2):患者さまの口の中を見たことがないのに指示書だけで製作
技工所から仮の入れ歯が届いたら、その仮の入れ歯を実際に患者さまのお口の中に入れて頂きます。
この時に、患者さまに「どこか痛い部分はありますか?」と歯科医師はおたずねし、
「少し前を引っ込めて欲しい」「歯茎にあたって痛い」など、いろいろと注文をおうかがいします。
その注文を受けて歯科医師は、技工所に「指示書」というものを書きます。
「前歯をほんの少し後ろに引っ込めて完成させてください」などのコメントをつけて技工所に送ります。 1~2週間後に、やっと本物の入れ歯が完成します。
そしてお口の中に入れてみますが、また「合わない」ということが起こります。その場で痛いところを削って、歯肉に当たらないように調整はしますが、歯科医院を一歩出て、次の日になればまた「合わない」ということが起こります。この状態は入れ歯を使う限り永遠に続きます。
治療用義歯が必要な理由
吉本歯科医院では総入れ歯を作製するにあたって、治療用装置を含めて2個ないし、3個作ります。
例えば、私たちが車を購入する時、基本装備のついた車にまず試乗して、自分にとって使いやすく快適にする為に、いろいろとオプションをつけていくシステムがあります。
この考え方を総入れ歯作りにも取り入れています。
まず、「治療用義歯」という、治療用の総入れ歯をまず作成して、実際にその総入れ歯を使っていただきながら、力が加わっても痛くない歯ぐきに育てていきます。
歯ぐきを押さえても痛くない状態にしてから正式な総入れ歯用の型を採ります。
いきなり正式な総入れ歯を作るのではなく、治療用の総入れ歯で調整を重ねることで、長く快適に使っていただくための微調整が精密にできます。
保険治療の総入れ歯では、このような概念はまったくありません。
せっかく総入れ歯を作ったけれど
「総入れ歯が合わなくて痛くなってきた」「異物感がひどい」「入れ歯が外れてしまう」というお悩みを抱えご相談にお越しになる患者さんは非常に多いです。
どうしてそんなことになってしまうのか?
それはいきなり本番の入れ歯(本義歯)を入れてしまうからそうなってしまうのです。
私たちの口は「食べる」「しゃべる」という動きをする器官です。
歯がなくなったからといったといって単純に歯型を採り、型通りの入れ歯装置を作って口に入れただけでいきなり今までのような「話す」「噛む」といった「動き」をすることはできないのです。
吉本歯科医院の超精密入れ歯の大きな特徴である「リハビリ用装置」があります。最終的な総入れ歯を作る前にまずはリハビリ用の入れ歯(治療義歯)を作るのです。
長い間、合わない入れ歯を使っていたり、歯を失ったまま放置していると、噛み合せの位置・顎間接・お口の周りの筋肉、そして舌の位置などがズレています。
リハビリ用の装置をまずは使いながら「合わない」「痛い」「噛みづらい」「ズレやすい」といった箇所の調整を重ね、正しい噛み合わせの位置を探します。
最終的に患者さまが満足のいくレベルに仕上がったら、リハビリ義歯とまったく同じ形状の本義歯を、本番の材料を使って作り直して完成となります。
超精密入れ歯は歯茎にぴったりくっつきます。
まず、総入れ歯になるとCMでもよく紹介されていますが、「かならず入れ歯安定剤」を使わないといけない」と思っておられる方が非常に多いのですが、きちんとした総入れ歯には、そういった安定剤は本来必要ありません。
総入れ歯が歯肉に引っ付く原理は、丁度水滴のついたお風呂の壁にプラスチックの下敷きが張り付くのと同じ原理です。
お風呂の壁に張り付いたこの下敷きは、はがそうと思っても簡単にはがれない程、吸盤のように引っ付いています。
簡単に言えば、このお風呂の壁が歯肉で、下敷きが入れ歯と思ってください。
しかしお風呂の壁に下敷きがいくら引っ付くと言っても、下敷きが反っていたりしては引っ付きません。
すなわち縁から空気が入るようだと、引っ付かないのです。
入れ歯も同じで、寸法精度が悪い入れ歯は、そもそも引っ付かないということです。
吉本歯科医院の義歯の製作は、非常に手間がかかる方法で、大量生産はできないのですが、吸盤のように引っ付く総入れ歯を作製することができます。
これに比べ、一般的な総入れ歯の製作方法では、噛まなければ精密ですが、噛んだとたん精密ではなく歯茎の形がはじめから歪んでしまって、総入れ歯と歯肉の隙間から空気が入って外れやすい総入れ歯ができるため、当然「入れ歯安定剤」が必要になってきます。
ハイ・クオリティ・デンチャー正しい使い方をしていただければ、痛みが少ないです。
外れにくいです。
もちろん噛んではいけない部分、骨による裏打ちがない部分でも噛もうとすると装置が転覆してしまい外れてしまいます。
一度でも入れ歯を体験された方は、「入れ歯は痛いもの」とほとんどの方が思っていらっしゃいます。
通常の入れ歯は「痛い、合わない、噛めない」は当たり前ですが超精密入れ歯は違和感がありますが痛くなく、正しい位置では、きちんと噛めます。
なぜ痛みがあるのか?
ということですが、精密でない、合わない総入れ歯を入れている場合は、痛みがないほうがおかしいのです。
ではどうすれば痛くない総入れ歯を作る事ができるか?
なのです。
精密な総入れ歯の成形と、総入れ歯の調整の結果得られる、きちんとした「噛み合わせ」により、痛くない総入れ歯が完成します。
来院される患者さまのほとんどが総入れ歯は「噛めるもの、合うもの」と思っていらっしゃいます。
総入れ歯は、これはどこの歯医者さんでぴったり合わせて作ってもらったとしても、必ずすぐに歯茎や骨が変形して合わなくなります。入れ歯が合わなくなる理由
歯医者さんで総入れ歯を新しく作ってもらって口に入れた瞬間はぴたりと合っていたけれど、自宅に帰り食事をする時に、ものを噛んだ瞬間に合わなくなってしまいます。
なぜこういうことが起こるかというと、総入れ歯は「歯茎」という肉の上に乗っけているだけですので噛んで力を加えてしまうと途端に肉や骨が変形してしまうのです。
総入れ歯は作製に一ヶ月近くかかります。
患者さんのお口の型通りに型を取ったとしても、その一ヶ月のうちで歯茎の状態は全く変っていますので、当然「合わない」ということが起ります。
ですので、今まで体に合わない総入れ歯に、むりやり体を合わせて咬んでいたのですから、歯茎のリハビリが必要なのです。
このリハビリに用いるのが「治療用装置(治療用総義歯)」です。
吉本歯科医院でいう「1個目の治療用装置(総入れ歯)」になります。
そして、治療用装置でもってしばらく歯茎を安定した状態すなわち沈みやすい部分を沈みにくい状態にリハビリをした上で「2個目として本総義歯」を作製を開始します。
長年、池だったところに、家を建てる場合の地盤改良だとイメージしていただければ解り易いかもしれません。
超精密入れ歯は沈みにくい部分が多く、咬んでも沈まないので痛くない、ということが起こるのです。
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